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東海北陸厚生局の整骨院への監査の実例です。整骨院・接骨院の個別指導・監査は、柔道整復師の指導監査に強い弁護士にご相談下さい。

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整骨院、接骨院の個別指導の実例(20):東海北陸厚生局の監査

整骨院の個別指導、監査に強い弁護士の鈴木陽介です。

個別指導・監査には、弁護士に同席させるべきです。


ここでは、無資格者施術での情報提供・通報により東海北陸厚生局の監査となり、監査拒否により受領委任の取扱いの中止相当となった実例をご紹介します。東海北陸厚生局の平成31年3月付けの中止相当であり、説明のため簡略化等をしています。

整骨院・接骨院の個別指導と監査については、以下のコラムもご覧いただければ幸いです。

【コラム】整骨院、接骨院の個別指導と監査の上手な対応法

東海北陸厚生局による無資格者施術の情報提供での監査の実例


 1 監査に至った経緯

東海北陸厚生局の公表資料によれば、保険者から、整骨院において免許のない者が行った施術について療養費を請求していた疑いがあるとの情報提供があったため、患者調査を実施したところ、無資格者が施術したものについて療養費を不正に請求していることが疑われたことから、柔道整復師に対しての監査の実施に至った。なお、個別指導を実施してのものではない。

【コメント】
東海北陸厚生局が、無資格者施術の情報提供・通報を保険者から受け、柔整師への監査に至っています。

この事例のように、保険者から不正請求の情報提供があった場合、厚生局としては、保険者の判断を重く受け止め、積極的に個別指導・監査の実施について検討することが考えられます。

なお、無資格者の施術でのレセプト請求については、重大な不正請求というべきであり、厚生局としても、そのように判断するものと思われます。

 2 受領委任の取扱いの中止相当とした理由等


1 取扱い中止相当の主な理由
度重なる監査の通知を送付したにもかかわらず、柔道整復師は、正当な理由なく監査を拒否し、「柔道整復師の施術に係る療養費について」(平成22年5月24日付保発0524第2号厚生労働省保険局長通知最終改正:平成30年5月24日付保発第0524第2号厚生労働省保険局長通知)の別添2「受領委任の取扱規程」第8章40(指導・監査)及び44(廃止後の取扱い)を遵守しなかった。
このことは、受領委任の取扱いの中止を定めた「受領委任の取扱規程」第2章14(受領委任の取扱いの中止)に該当する。

2 監査拒否の状況
第1回(平成30年2月19日)
第2回(平成30年5月30日)
第3回(平成30年9月5日)
以上にそれぞれ監査を実施する旨の通知書を送付し、受け取りを確認したものの、いずれの監査日においても当該柔道整復師は正当な理由なく監査を欠席した。

【コメント】
監査拒否の場合、本ケースでの東海北陸厚生局の措置のように、例えば3回正当な理由なく監査を欠席した場合に、受領委任の取扱いの中止相当となります。ただし、一律に必ず3回で中止・中止相当、というわけでないと考えられますので、留意する必要があります。

監査の拒否での中止・中止相当の場合、ケースバイケースではあるものの、不誠実な対応と厚生局に判断され、厚生局の刑事告発、刑事事件化の可能性が高まるというイメージです。

3 中止相当年月日

〇 平成31年3月25日

当該柔道整復師は、以後、原則5年間は新たに療養費の受領委任の取扱いができない。
なお、開設者についても、以後、原則5年間は新たに療養費の受領委任の取扱いができない。

※受領委任の取扱いの中止相当とは、本来、受領委任の取扱規程第2章14に規定する中止措置とすべきであるが、当該柔道整復師は、既に施術所を廃止しており中止ができないため、中止と同等の措置(以後、原則として5年間は受領委任の取扱いを認めない。)を行うものである。


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整骨院、接骨院の個別指導と監査のコラム


整骨院・接骨院の個別指導と監査のコラムの一覧です。
東海北陸厚生局の無資格者施術の情報提供での監査の他、様々なケースをご紹介しています。
個別指導(整骨院、接骨院)の際に、また日常の運営にご活用下さい。

 個別指導と監査の対応法

1 整骨院、接骨院の個別指導と監査

 整骨院・接骨院の個別指導の実例

1 整骨院、接骨院の個別指導の実例(1):一律100円のあんま

2 整骨院、接骨院の個別指導の実例(2):マッサージの不正請求

3 整骨院、接骨院の個別指導の実例(3):施術日数の水増し請求

4 整骨院、接骨院の個別指導の実例(4):施術所外施術の不正請求

5 整骨院、接骨院の個別指導の実例(5):監査拒否での中止

6 整骨院、接骨院の個別指導の実例(6):患者情報提供での監査

7 整骨院、接骨院の個別指導の実例(7):無資格者の施術の不正請求

8 整骨院、接骨院の個別指導の実例(8):被保険者への文書照会

9 整骨院、接骨院の個別指導の実例(9):保険者の情報提供での指導

10 整骨院、接骨院の個別指導の実例(10):患者調査からの監査

11 整骨院、接骨院の個別指導の実例(11):部位転がしでの指導監査

12 整骨院、接骨院の個別指導の実例(12):保険者情報提供での監査

13 整骨院、接骨院の個別指導の実例(13):詐欺の有罪判決後の監査

14 整骨院、接骨院の個別指導の実例(14):無資格者施術の情報提供

15 整骨院、接骨院の個別指導の実例(15):不正請求の謝罪文の提出

16 整骨院、接骨院の個別指導の実例(16):入院中の患者の不正請求

17 整骨院、接骨院の個別指導の実例(17):架空請求の逮捕後の監査

18 整骨院、接骨院の個別指導の実例(18):指導中断後の施術所廃止

19 整骨院、接骨院の個別指導の実例(19):中国四国厚生局の指導

20 整骨院、接骨院の個別指導の実例(20):東海北陸厚生局の監査

21 整骨院、接骨院の個別指導の実例(21):関東信越厚生局の指導

22 整骨院、接骨院の個別指導の実例(22):交通事故不正請求と監査

23 整骨院、接骨院の個別指導の実例(23):近畿厚生局の監査

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